もやもやQ&A 「結婚」について(No.003)
Q.結婚する際、相手の親に在日コリアンであることを理由に反対されたらどうしたらよいでしょうか?(No.003)
A.在日コリアンと日本人との結婚について、今は珍しくなくなってきましたが、今でも両親に反対されて破談になったというエピソードを聞きます。 もしお相手の両親が“在日コリアン”であることを反対したとしても、貴方は何も悪いことをしていません。悪いのは在日コリアンについての偏見やルーツの違いを善しと思わない価値観を作ったこの社会なのです。 決して在日コリアンである自分を責めないで自信を持って下さい。自信を持って日コリアンであること、お相手の方となぜ結婚したいのか、それを誠実に伝えることができれば、状況が動く可能性もあります。そしてお相手の方やご両親とも貴方が抱いている不安についてじっくり話し合い、決して一人で相手のご両親を説得しようとしないで下さいね。(31/女/兵庫)
A. 偏見を持つ日本の親はまだまだ多いと思います。私の周りでも反対されて破局した人は多いです。ですが、ちゃんと在日コリアンがなぜ日本にいるのかや、自分の在日コリアンとしての意志や意義を素直に伝えれるような状況ならわかってもらえるまで説得したりするのはどうでしょうか?それでも聞き入れてくれない場合はやはり、当人同士で相談して結果を出すしかないと思います。結婚となると当人同士だけではなく、家族もかかわってくることになるので、これは本当に難しい問題だと思います。(みかん/30代/女/大阪)
A. 難しい問題ですね…。そもそも私は結婚していませんし、今後結婚できるかどうかもわからないので(笑)参考になるかどうかわかりませんが、自分の意見を書きます。 (なお、私は男性ながらよく家族から「まだ結婚しないの?」といわれて嫌な思いをします。男性女性ともに、結婚しないで生きるという選択肢も大いにあるし尊重されるべきだと考えています。また在日同士の結婚でも様々な問題があるということは知られています) 状況がどうなのかによって、こたえは大きく変わってきてしまいますね。 (例えば、ワーキングプアの大半が女性であり、生存のために結婚を半ば強いられていると言える女性と男性とでは立場が異なりますし、状況下で相手を選んでいられないという状況であれば、「助言」などできる立場にないかもしれませんが…) 男性の立場からですが、こういう場合はかなり覚悟しなければならないと思います。 私の身の回りの話を聞いていると、在日コリアンと日本人(相手が日本人であると想定して回答します)との結婚生活はうまくいっているケースもなくはないですが、それなりの困難はつきまといそうです。「帰化」しなければ自殺すると脅された事例さえあります…。 相手との関係性によりますが(死んでも一緒になりたい場合か、正直結婚に踏ん切りがついたばかりだという場合か)、やはり一般論としては相手が在日コリアンに理解がないと色んな問題(国籍はどうするか、子が生まれたとして教育はどうするか、双方の家族間の関係はどうするか、親の介護問題等…)で将来悩むことになることを覚悟しなければならないと思います。 ・・・ すみません、やはり男性の私が、結婚する際に反対されたら、という事例に置き換えて、回答することにします。 相手方の親に反対されたら、まず相手がどうでるかをみます。私の側に立つか、親の側に立つか、問題から逃げるのか、などでどういう人物かわかるよい機会になるでしょう。私の場合、在日コリアンである自分が認められなければ、相手方を信頼することはできないと思うので、私の側に立って親を説得しようとするぐらいでないと、よっぽどのことがないかぎり諦めると思います。 あと、同じような立場の人、あるいは国際結婚してみた在日の女性の方にお話を聞いてみるのが良いかもしれません。(R.Y/31/男/東京)
A. 何故、相手の親は在日コリアンとの結婚を反対するのか?尋ねてみることが第一だと思います。「日本社会に偏見があるから苦労することになる」というもっともらしい理由を述べられるかもしれませんが、結局はその相手の親に差別意識があることは明白です。偏見があるというのなら、どうしてそれを無くそう、変えようとしないのか?その考えは間違っているということを理解させなければなりません。在日コリアンが日本人と結婚の際、相手の親から「日本人に帰化するのが条件」だと言われそれを機に帰化をした、という話をしばしば聞きます。もちろん結婚は結婚する当事者二人の問題ですし、国籍を変えようともどうしようとも当人たちが納得するのなら一緒になれば良いことですし、帰化することが間違っているとは思いません。ですが、相手の親が持っている差別意識や偏見はどうなるのか?日本人になって日本人同士で結婚なので万事OKとするそのあり方に、目をつむり収まってしまっては、その意識は変わりません。謂われない差別や偏見があることは絶対に良くありません。だからもしそういう状況になったら、そしてその結婚を強く望むのなら、相手の親にその偏見は間違っていると伝えること、その意識を変えるように働きかけることをしてほしいと思います。現実的にはなかなか難しいことだとは思いますが、勇気をもって挑んでほしいです。なぜなら、そういったしこりはいつまでも残り、後々かならず結婚・家族関係に支障をきたしますし、自分自身をも蝕んでしまう、と思うからです。(c.h/32/男/大阪)
A.相手の両親が、あなたが在日コリアンであるということを理由に反対してるのが真意ならば、その両親は在日コリアンに関して正しい知識を身につけておらず、偏見を持っていると言えます。残念ながら、このようなことは、これまでの日本社会がたどってきた歴史からすれば、まだ起こり得ることだと思います。しかしそこで諦めてしまうことは、余りにも悲しく不当なことです。何故なら、あなたは何も悪くないのだから。在日コリアンであるだけで結婚に反対されることはおかしいということを、歴史的事実を基に説明して、納得してもらえるなら、それに越したことはありません。ですが、それを一人で学ぶことも、一人で相手の両親を説得することもあなたにすごく負担がかかってしまいます。 そこで考えられるのは、同じ境遇の在日コリアンの友人や、理解のある日本の人と一緒に勉強したり、話したりして、だんだんと説明出来るようになること。さらに歴史を学ぶだけではなく、あなたという人間が持つ個性や魅力を相手の両親に知ってもらい、在日コリアンへの偏見を改めてもらうこと。これらをパートナーと協力しながらできればいいと思います。(L・M/28/男/兵庫)
A.反対されても自分は結婚する、という強い意志があれば、結婚はできると思います。でも、結婚は恋愛と違って、家族でのつきあいも大切になってくるでしょう。(その辺は、それぞれの家族の価値観もあると思いますが。)在日である、という、どうしようもできないことが理由で反対されているというのは、本当につらいですね。私は、自分の父親が、私のパートナーが在日コリアンであることが理由で反対されています。彼の本質を理解しないで反対されていることに、怒りを感じます。結婚したいなら勝手にしろと言われていますが、そんな形で結婚したくありません。なんとか父を説得したいと思いますし、なぜ父がそこまでかたくなに、反対するのか、その理由をちゃんと聴いて、父の思いを私も理解するところから始めたいと思っているところです。③さんも、パートナーの方と一緒に、どうしたらご両親に認めてもらえるかどうか、話し合って、つらいかもしれませんが、一緒に壁を乗り越えられるといいですね。(M.O./30代後半/東京)
A. 結婚の際に、相手の両親に反対されるほど、これほど辛く、難しいことはないですね。結婚相手に親に理解してもらえるよう説得を求める。もしそれでダメなら、そういう縁だったということで、判断する勇気が必要だと思います。(S.Y/34/男/大阪)
A. 在日コリアンであることはハンディキャップになっている日本社会に大変寂しさを感じます。私たちが暮らす世の中では、人の肌色、収入、身長などで人々を区別する差別的行為があらわれており、その中で日本社会では在日コリアンということが単なる差異を超え、差別の対象となっているのです。しかし、それは差別する側が悪いことであって、その差異を持っている私たちが悪いことは全体ないです。だから、在日コリアンであるとこで、まず、結婚相手に罪悪感を感じること、自分のルーツや身内に恥ずかしさを感じることは絶対あってはならないと思います。 実質的問題に移って考えてみましょう。反対された場合、それをまず、ほかの反対理由と同様に考えてみましょう。肌が黒いから、収入が不安定だからなどで反対された場合はどうされますか。反対にどう向き合っていくかを考える際に、在日コリアンであるから反対されるのは当然という前提を自分自身がすでに納得しているのではないかと、自分自身に聞いてみましょう。また、結婚相手との関係でハンディキャップとして在日コリアンということが述べられていること自体を問題として認識してもらうことができるかどうかを判断してみましょう。個人と個人が出会い、結婚に至るまでは、お互いに築いてきた異なる人生観や習慣などがあるはずです。それに気づいたとき、その違いをどのように考え合えるかが大事ですね。違いを知らんふりして見逃すことはさらに大きな問題を生んでしまう恐れがあります。もし、相手の親に在日コリアンであることで反対された場合、その反対が間違っているとどれほど説得できるかを考えてみましょう。また、その反対に自分自身はどれほど向き合っていけるか考えてみましょう。また、結婚相手はそれにそのように一緒にしてくれるか考えてみましょう。あきらめることも、適当に妥協することも望ましくない気がします。(J.H/30/女/大阪(or韓国))
A. 相手のご両親は、「在日コリアンである存在」を理由に反対されるのでしょうか?「在日コリアンの人との文化・風習の違い」を気にして反対されるのでしょうか? 前者であれば、「在日コリアン」の人々は、在日コリアンであるがために結婚を反対される理由が何かあるのでしょうか?一部の人々にはまだ、在日コリアンに対する偏見や蔑視、差別心を抱いていらっしゃる方もいるでしょう。ですが、繰り返します。在日コリアンであるがために結婚を反対される理由があるのでしょうか?大事なことは、あなたが在日コリアンの、自身のルーツを知り、歴史を知ることだと思います。自分の存在を否定しないでください。そして相手の両親にも在日コリアンの、あなたの歴史を知ってもらいましょう。何か誤解があるのならば、時間はかかるかもしれませんが、対話をして解きほぐしてください。「○○人だからだめ」「○○人はこうだ」という考え方は間違っていると思います。○○人ではなく、人と人との関わりだと思います。また後者である場合、同じ日本に住みながらも、何気ない文化や風習の違いはやはり存在します(法事の仕方が違ったり、親戚づき合いであったり)。ですが、それは在日コリアンの人だけでなく、また日本の人だけでなく、双方の間でいえることだと思います。お互いが相手の文化や風習を理解し尊重することが大切だと思います。そして何よりも、結婚される二人の気持ちと相手への思いやりが大事だと思います。(J・K.34才.女.大阪)
A. 結婚しなければいいと思います。その反対が出た時点でうまくいくはずがないと思うからです。仮に押し切ったとして当人の2人はよいかもしれませんが、結婚は当人の結び以上に家族同士の結びが重要だからです。もちろん、相手の親を納得させてまで結婚したいぐらいのパートナーかもしれませんし、しこりを残したままでもいいと思えるパートナーかもしれません。また、理由によっては説得の余地があるかもしれません。ただ、私の場合はもう一気に冷めます。そして、懇切丁寧に説得する気もわきません。自身と家族の存在を否定されてまでするお願いなど存在するでしょうか?在日コリアンは在日コリアンの正しさを貫けばいいと思います。(W・H/32/男/大阪)